一見ふてぶてしい表情……けれど、よくよく見てみればかわいい……。
ニコニコ動画やYouTubeで動画を見ているとそんなキャラクターをよく見かけませんか?
そう、「ゆっくりしていってね!!!」(通称、「ゆっくり」)です。
ニコニコ動画やYouTubeでは主にゲームの実況や物事の解説のキャラクターとして活躍しています。
そんな、ゆっくりですが、そもそもどういった経緯であのようなキャラクターが誕生したのか気になる方もいらっしゃるのでは?
YouTubeでゆっくりは老若男女問わず愛されていますが、年齢層によってとらえ方が違うのではないかと思います。
例えば、年配で最近ゆっくり解説等を見始めた方ならこう思うでしょう。
ゆっくり?
あぁ、あのYouTubeで解説をしてくれる妖精さんの事じゃな?
一方で、サブカル文化にそれなりに詳しい方ならこう答えるかと思います。
ゆっくり?
あぁ、霊夢と魔理沙のアレね。
また、自分の得意分野に関するゆっくり解説の動画を作ってみたいという方もおられるかもしれません。
あわよくば、それで儲けたい。
この記事ではそんなあなたのためにゆっくりがどのような経緯をたどって生まれたのかやゆっくり動画を作成する上での注意点やおススメの素材を解説していきたいと思います。
この記事がおススメな方
・「ゆっくりしていってね!!!」の成り立ちについて知りたい方。
・ゆっくり関連の動画(主に「ゆっくり解説」)を作成したいと思っている方。
「ゆっくり」とは?
独特な表情をもった生首のようなキャラクターが「ゆっくりしていってね!!!」(通称、「ゆっくり」)となります。
ゆっくりといっても色々な種類がありますが、最もメジャーなのは「ゆっくり霊夢」と「ゆっくり魔理沙」でしょう。
『東方project』のキャラクターの「博麗霊夢」と「霧雨魔理沙」が元になっています。
ゆっくりしていってね!!!
ゆっくりしていってねだぜ!!!
他にも東方キャラが元になったゆっくりはたくさんいますね。
ゆっくりコンテンツがどのように誕生・成長したのかは諸説ありますが、大体以下のような流れでゆっくりが発展してきたと言われていますね。
今から大体15年程前(2008年辺り)の話のようです。
大手ネット掲示板である2ch(現、5ch)でゆっくりAAが投稿されたのをきっかけとして話題となりました。
「俺(私)もゆっくり誕生に立ち会った」という方もおられるかもしれません。
Googleあたりで「ゆっくりしていってね」というワードで検索すると多くの方がゆっくりのイラストが多数ヒットします。
たくさんの方がゆっくりイラストを描いていることが分かりますね。
上記の動画がゆっくりに対してゆっくりボイスが当てられた一番最初の動画のようですね。
東方ゆっくりにsoftalkが使われていた縁からか東方MMDの登場人物のセリフにもゆっくりボイスが当てられていたりすることがあったりします。
ニコニコ動画やYouTubeにてたくさんの方がゆっくり実況・ゆっくり解説の動画を投稿しています。
ゆっくり解説に分類されるにはあの特徴的な合成音声ボイスが採用されていることが要件になっているような気がします。
ゆっくり立ち絵が使われていなくてもゆっくりボイスが採用されていれば「ゆっくり解説」とみなされることが多いようです。
逆にゆっくり立ち絵が使われていてゆっくりボイスが採用されていない動画はゆっくり解説には該当しない……というか全くと言っていいほどそのような動画は見たことがありません。
ちなみに、私もゆっくり解説を過去に作成したことがあったり……。
ネット等でゆっくりの画像を検索すると、時折、ゆっくりがボコボコにされたり、グシャグシャに潰されたりしているゆっくりの画像が表示されたりすることがあります。
それは、一般的なゆっくり作品とはまた異なったゆっくり界隈のコンテンツです。
基本的には特定の場所に閉じこもって活動しており、表に出ることはありませんが、思わず目にしてしまい不快感や嫌悪感をおぼえてしまうかもしれません。
ただ、そのような場合でも不快感や嫌悪感をグッと堪えて距離を取ることを心掛けるのがベストです。
時間は有限なので、自分の不快に思うものや理解できないものに時間を費やすよりは、自分の好きなものや興味のあるものに時間を使う方が有意義だと私は思います。
アッチ系のゆっくりの愛好者も別に理解できない人に関わって欲しいと思っていないでしょうし……。
ゆっくり動画作成にあたって……
さて、自分もゆっくり実況・ゆっくり解説を作成してみたいという方もおられると思います。
ゆっくり動画を作成するに当たっては以下のものが必要となりますね。
ゆっくり動画を作成するに当たって必要なもの
・ゆっくり立ち絵
・動画作成ツール
・その他画像・BGM等
ゆっくり立ち絵
ゆっくり解説を作成するに当たってまず忘れてはならないのはやはりゆっくり立ち絵でしょう。
多くの方が自分のゆっくりを描いており、以下のサイトから自分の気に入ったゆっくり立ち絵を入手することができますね。
特にゆっくり解説で使われている印象がある立ち絵は「きつねゆっくり」です。
きつねゆっくり
「きつねゆっくり」は「きつね(仮)」氏が作成しているゆっくり素材です。
(一応、きつね姿のゆっくりもいることはいます、「ゆっくり藍」とか……)
キャラ数が非常に多いので(特に『東方project』のキャラ)、動画に3体以上のゆっくりを登場させたい場合に重宝しますね。
使用する際には一度は利用規約に目を通しておくのが良いと思います。
また、当然の事ながら『東方project』等のキャラクターをモチーフにしたゆっくりを使用する場合には一次創作者のガイドラインも順守する必要があります。
『東方project』だと以下のページに二次創作等に関するガイドラインが記載してありますのでそちらも見ておいた方が良いですね。
ゆっくり動画を作成する上でガイドラインの禁止行為に抵触する危険性がありそうなのは主に以下の3点でしょうか。
・東方Projectのイメージを損なう内容
・原作コンテンツや二次創作物を利用し、個人の思想を発信する行為
・その他過剰な性的表現や、特定の個人、団体、人種などを中傷する内容等、社会通念上著しく不適応だと判断される行為
一万歩譲って、一般的な生首ゆっくりだとガイドラインに抵触していたとしても「別物だから……(震え声)」と言い訳する事ができるかもしれませんが、胴体が付いた東方キャラのちびキャラに見えるような立ち絵を使用している場合は言い逃れはできません。
どうしても「個人の思想」を発信したい場合は、立ち絵無しのゆっくりボイスオンリーで発信するか、動画制作主のアバターとして使用可能なゆっくり立ち絵を使用したいところです。
そもそも、「特定の個人、団体、人種などを中傷する内容」の発信は東方Projectのガイドラインに抵触するかどうか以前にすべきでないと思いますが……。
動画作成ツール
次に動画作成に当たって必要なのはやはり動画を作成するためのツールとなるソフトです。
ゆっくり動画の作成で使われているソフトで最もメジャーなのは「ゆっくりMovieMaker4」(「YMM4」)ですね。
以下のサイトからソフトを入手することが可能です。
YMM4を導入すればゆっくり動画を制作するのはそこまで難しくありません。
YMM3まではYMM3で作成したデータを出力して「Aviutl」という別の動画ソフトにインポートしてからエンコードする必要がありましたが、YMM4は単体で編集とエンコードが完結できるようになっています。
私がゆっくり動画を制作していたのはYMM3で、動画のエンコードまでの工程が非常にめんどくさかった記憶がありますね。
YMM4でオーソドックスなゆっくり動画は作成できますが、より高度な編集をしたければAviutlに頼る必要があります。
ただ、ゆっくり解説等のゆっくり動画でそこまで高度な編集が求められているかは疑問です。
そこにこだわるのであればもっと別の事項に注力した方が良い気がします。
(解説内容の正確性や投稿頻度等)
一応、Aviutlは以下のサイトから入手することが可能です。
ちなみにYMM4のゆっくりボイスと最初にゆっくりボイスとして採用された「sofTalk」は厳密に言うと別物のようです。
そのsofTalkは2022年にAquesTalkとの契約が終了し、ゆっくりボイスには対応しなくなったみたいですね。
YMM4ではゆっくりボイスは問題なく利用できます。
(ただし、広告付きの動画を配信など営利利用する場合はAquesTalkの使用ライセンスの購入が必要)
その他画像、BGM、効果音等
ゆっくり画像と編集ソフトがあればゆっくりが登場する動画を作成することはできますが、やはり、それだけでは寂しい。
内容に応じた画像を表示させたり、場面によって様々なBGMや効果音を流したいところ。
ただ、使用許可が下りていない画像を表示させたり、音楽を流したりすれば著作権法に抵触する恐れがあります。
一応、フリー素材として頒布されている画像や音楽ならば、対価を払わずとも使用することが可能です。
昨今、フリー素材の画像として有名なのは「いらすとや」のイラストですね。
当ブログでもキャプションの画像やブログ記事内の画像として非常に高い頻度で使用させてもらっており、以下の記事で「いらすとや」について紹介していたりもします。
写真素材ならば「ぱくたそ」という写真素材の頒布サイトがありますね。
フリーBGMで有名なサイトとしては「魔王魂」でしょうか。
「こんなクオリティの高い音楽をタダで使っていいの!?」と思わず言いたくなるほど質の高い楽曲が多数揃っていますね。
また、作成する動画の内容にもよりますが、世界的に有名なゲームである「ポケモン」のBGMを使用することも可能です。
ポケモンBGMが入手できる「Pokémon Game Sound Library」については当ブログでも解説しています。
フリーの効果音が手に入るサイトとしては「効果音ラボ」がありますね。
あらゆる種類の効果音が手に入るのでここを抑えておけば効果音に困ることはないでしょう。
フリー素材は無料で素材を利用することができますが、著作権フリーというわけではないので、どのように使っても良いというわけではありません。
無料で使用できる数の制限や禁止事項があったりするので使用する前にはきちんと規約に目を通しておきましょう。
また、使用の条件として動画の説明欄へのクレジット表記や親コンテンツ登録(ニコニコ動画)を求めている場合もありますね。
「ゆっくりしていってね!!!」徹底解説まとめ
以上が、「ゆっくりしていってね!!!」解説のまとめになります。
YouTube等でゆっくり解説はよく見るけれども「ゆっくり」についていまいちよく解らなかったという方がおられると思います。
当記事を読んでゆっくりに対する疑問が氷解した方がおられれば幸いです。
また、ゆっくり動画を見て自分もゆっくり解説等の動画を作ってみたいという方に関しましては当記事の注意点や素材紹介が参考になればと思います。
ただ、5年、10年前ならともかく、今ではあらゆるコンテンツやジャンルにコンスタントに数十万再生を叩き出すゆっくり動画の先駆者がいるので今からゆっくり動画で有名になろうと思うのは非常に厳しいように思います。
(ちなみに「ゆっくり解説」動画の作成がヤーさんのシノギになっているというのは本当なのでしょうか?)
ゆっくりして逝ってね!!!
また、「Voiceloid」や「VoiceVox」といった他の合成音声の選択肢も増えてきており、ゲーム実況や解説動画を作成するにあたって必ずしもゆっくり動画として製作する必要が無くなってきています。
特に「VoiceVox」の「ずんだもん」は無料で利用できる合成音声でありゲーム実況や解説動画でシェアを伸ばしていますね。
そうは言っても、「自分は○○が好きでそれについてゆっくり動画を通して発信したいんだ!」と言う方がおられると思いますので、この動画が少しでもその助けになれば嬉しいです。
また機会があれば「ゆっくりMovieMaker4」を利用したゆっくり動画の作成方法などを記事にできればと考えています。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。
ではでは(≧∇≦)ノ
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サムネイル画像:
・いらすとや
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