夏も近づき気温が暑くなってきました。
何かと涼しさが欲しくなる時期ですね。
そんなあなたにおススメしたいのが背筋がぞっとするようなホラー漫画!
今回は今、巷で話題の医療系ホラーWeb漫画『脳外科医 竹田くん』を紹介したいと思います。
あれっ、医療なんて医療技術に沿って行われるものだからホラーになりようないじゃないかとあなた今思ったでしょ!?
この記事を読めば『脳外科医 竹田くん』がどんな点でホラーな作品なのかといった事やどのような点が恐ろしいかがわかります。
内容は脳破壊(物理)系ハートフル(hurtful)ストーリーなので読む際には注意が必要です。
まぁ、一番のホラーな点は『脳外科医 竹田くん』で生じた出来事が現実の某市民病院であった事をモデルにしているという点なんですけどね。
この記事がおススメな方
・『脳外科医 竹田くん』がどのような作品なのかが知りたい方。
・『脳外科医 竹田くん』がどのような点でヤバいかが気になる方。
この記事をおススメしない方
・自身、身内、知人が実際に医療事故に遭われた方。
『脳外科医 竹田くん』のあらすじ
赤池市民病院にやってきたフリーの脳外科医の「竹田くん」。
彼は赤池市民病院の脳神経外科の科長を務める古荒先生の下で執刀を行うことになる。
しかし、竹田くんには1つ致命的な欠点があった。
それは……「手術が成功しない」。
『脳外科医 竹田くん』の主な登場人物
竹田くん
タイトルにもある通り『脳外科医 竹田くん』の主人公。
彼が引き起こす医療事故が患者や赤池市民病院に暗い影を落とすことになります。
古荒医師
竹田くんの上司であり赤池市民病院の脳神経外科の科長。
『脳外科医 竹田くん』の実質的なもう一人の主人公。
『脳外科医 竹田くん』の舞台
赤池市民病院
『脳外科医 竹田くん』の舞台となる市民病院。
作中で安全管理やガバナンスに問題があることがたびたび指摘されています。
赤池というのはモデルとなった市民病院の所在地をもじったもので、決して医療事故によって引き起こされる血の池地獄を表しているのではないと思います……多分。
『脳外科医 竹田くん』の概要
『脳外科医 竹田くん』は以下のブログで更新されております。
また、『脳外科医 竹田くん』は以下のような三部構成となっていますね。
<<第一部>> 医療事故篇 1話~55話
竹田くんという稀有の脳外科医が来て以降、脳外科患者に手術後、後遺症が次々に発生する。ついには臨床工学技士が「殺人行為に加担したくない」とボイコットを起こす。その後、脳外科の暴走はますます加速して行く。
「『脳外科医 竹田くん』掲載漫画の内容まとめ」より引用
第一部は竹田くん引き起こす医療事故を取り上げています。
一言で表すなら竹田くんがどれだけヤバい奴かということを示すパートですね。
医療事故の内容が生々し過ぎるので割と閲覧注意です。
(特に冬国さんのケースとか……)
<<第二部>> 野望篇 56話~106話
竹田くんは医療事故について古荒先生に全責任があるという内容の虚偽報告書を作成した。病院上層部も虚偽と知りながらそれを正式文書とした。
文書上で自分に責任が無い事を証明できたと思った竹田くんは、執刀解禁されない事にいら立ちをつのらせる。外科医としてのプライドがズタズタになったドン底の心境の中、竹田くんは起死回生の秘策を練る。その秘策は、医療事故の内容以上にありえないものだった。
「『脳外科医 竹田くん』掲載漫画の内容まとめ」より引用
第二部は医療事故を立て続けに引き起こし手術禁止となった竹田くんが再び執刀可能になれるように、これまでの医療事故の責任を全て上司の古荒医師に押し付けて彼を病院から追い出し、自分が古荒医師の後釜に収まろうと画策するパートとなっています。
個人的に竹田くんのヤバさの真髄が表れているのがこのパートのように思います。
てか、竹田くんの面の皮が厚すぎる……。
<<第三部>> 隠蔽工作篇 107話~
竹田くんのやらかした数々の医療事故がついに全国報道される。
市民病院は外来患者が激減し窮地に陥る。病院が取り得る策は竹田くんが起こした医療事故の規模をただひたすらに小さく見せる事だった。
ところが、脳神経外科学会から前触れもなく、ある通知が届く。その通知の内容は、市民病院に対する死刑宣告にも等しいものだった・・・
「『脳外科医 竹田くん』掲載漫画の内容まとめ」より引用
2023年6月現在進行中なのがこのパート。
内容が次々と更新されているのでこの記事ではあまり深くは言及しません。
『脳外科医 竹田くん』感想
『脳外科医 竹田くん』を第1話から読んでみての感想は以下となりますね。
『脳外科医 竹田くん』の感想
・竹田くんがヤバい
・古荒医師がヤバい
・そもそも、赤池市民病院がヤバい
結論:全てがヤバい
あと、『脳外科医 竹田くん』は現実に起こった医療事故を元にしていると言われていますが、あくまでも『脳外科医 竹田くん』の描写のみから感想を述べていきたいと思います。
現実の事故との整合性等についてはこの記事では取り扱いません。
また、感想の随所に『脳外科医 竹田くん』の該当する話のリンクを貼っておりますのでぜひ元サイトに飛んで読んでみてください。
竹田くんがヤバい
読んだ100人中100人が真っ先に思うことでしょう。
「私、失敗しないので」という医療ドラマの名セリフがありますが、竹田くんはその真逆で執刀を担当するとほぼ確実に失敗してしまいます。
(一応、カテーテル手術が成功している描写はあることにはあります)
その割には手術が三度の飯より大好きなようで、患者にも執拗に手術を勧めます。
その昔、映画を撮るのが好きだけれども駄作しか作らない「エド・ウッド」という映画監督がいましたが、竹田くんもそのような類なのでしょうか?
もっとも、映画撮影と異なり、手術は直接患者の命や健康には関わってくるのですが……。
まぁ、医者になるためには医学部に入学する必要があり、そのためにはいかに高校時代の勉強ができるかが第一なので、勉強はできるけど手先が不器用ということはあり得ますね。
iPS細胞で2012年にノーベル医学賞を受賞した「山中伸弥」さんも手術が苦手で研修医時代に「ジャマ(邪魔)ナカ」呼ばわりされたという逸話があるらしいです。
それでも、山中さんは研究医として大きな成果をあげましたから、竹田くんも研究医に転向していればあるいは……といった感じでしょうか?
まぁ、竹田くんには虚言癖もあるようだし、研究医に転向したらそれはそれで「〇〇細胞はありまぁす!」とか言ってそうな気がしますがね。
ただ、基本的な人体の形状を理解していなかったりしていますし(第42話)、古荒医師から執刀を上達させるための練習をするように勧められても「僕は本番で上手くなるタイプなんで」と拒んだり(第37話)していますが……。
第二部では手術禁止となった竹田くんが再び手術ができるような策謀を張り巡らせることに……。
その内容は、古荒医師に自分が起こした医療事故の責任をおっかぶせて病院から追放し、自分がその後釜に収まろうとします。
第1話から『脳外科医 竹田くん』を見てきた読者はそんなことできないだろ!?と思ってしまいますが、決裁済みの虚偽の事故報告書を用意し、保身第一の院長を譲歩させるなど計画があと一歩という所まで達成しますね。
さて、竹田くん自身は見るからに仕事が出来なさそうな奴という風には描かれておらず、ビジュアルはそれなりに良く、自身に満ち溢れており、口も上手いという一見すると良さそうに見えます。
そもそも、医者、それも手先の器用さが求められる脳外科医じゃなくて弁護士とかの方が本人には合っていたんじゃないでしょうか?
あと、容姿は『逆転裁判4』の主人公「王泥喜法介」に似ているとどこかのサイトで見ましたが……。
確かに2本飛び出した前髪(俗に言う、アホ毛?)が似ているような気がします。
古荒医師がヤバい
竹田くんも酷いですが、古荒医師もまたトンデモないです。
竹田くんの執刀を止めることができる立場であるのに何度か医療事故を起こしても一向に止めさせません。
その結果、医療事故の被害者を増やしていくことに……。
人によっては竹田くんよりも古荒医師の方が悪質に見えてしまうかもしれません。
一応、物語冒頭で竹田くんに執刀させてあげるという「男の約束」をしてたためそれを反故にするわけにはいかないという彼なりの仁義があったのかもしれませんが……。
また、古荒医師は竹田くんを一人前の脳外科医にするというある種の使命感に燃えていたとも作中で言及されています。
ただ、それでも患者の命と健康を天秤にかけて竹田くんを切り捨てる選択をする必要があったように思いますね。
そして、極めつけが自身の患者を竹田くんに執刀させようとしている点です。
風俗店で写真を見て指名した娘と全く違う人が出てくるようなものですか?。
(風俗店とか行った事が無いので詳しくは分かりませんが……)
まぁ、この場合は医者を指名したと思ったら実際にやってきたのが死神だったというのが正しいと思いますが……。
いずれにせよ被害者にとってはたまったものではありません。
そもそも、赤池市民病院がヤバい
そもそも論として赤池市民病院自体がヤバいんじゃないか説。
作中でもたびたび言及されていますが、赤池市民病院の安全管理やガバナンスに大きな問題がありました。
医療安全推進室は名ばかりで機能しておらず、重大な医療事故は公表されません。
それがますます竹田くんを増長させてしまうことになります。
(医療事故の第一人者の竹田くんに「緩すぎ」と言われる時点でよっぽどだと思います)
また、手術が失敗し後遺症が残った患者を強制的に退院させる追い出し工作や……。
後遺症が残った患者(もちろん、竹田くん執刀)に対する看護師のいじめなど問題がありまくりです。
未熟な医師の執刀の後始末をしなければならない看護師もある意味被害者な気がしますが……。
それでも酷いんじゃないかと思ってしまいますね。
他にも、自身の保身を第一に自分が退職するまで医療事故を何としてでも隠ぺいしようとする院長など患者や市民の事を全く考えていない姿勢が随所に表れていますね。
もちろん、赤池市民病院で働いている人の全員が全員そうではないと思うのですがね……。
結論:全てがヤバい
身も蓋もない話ですが結論としてはこうなります。
直接的な医療事故の要因は技術の無い脳外科医(竹田くん)によるものですが、それになぁなぁで済ます日和見の上司(古荒医師)や安全管理やガバナンスに問題のあり医療事故を隠ぺいしようとする組織(赤池市民病院)が加わって化学反応を起こし短期間での医療事故の多発を招いている印象です。
医療事故という点で病院内だけの出来事のように思ってしまいますが、いかに組織として事故や個人の暴走を防ぐかということを考える題材として医療従事者以外の方でも学ぶべきところはあるのではないでしょうか?
まぁ、この記事を書いている私自身がどちらかというと竹田くんタイプなので(ちなみに医者ではありません)、あまり竹田くんの悪口を書いていると自分にブーメランが大量に飛んでくることになってしまいますしね。
ただ、流石に竹田くんのように患者に重篤な後遺症を残してもなおメスを握ろうとするほどタフなメンタルはありませんが……。
『脳外科医 竹田くん』まとめ
以上が、『脳外科医 竹田くん』の内容紹介および私なりの感想となります。
内容は非常にショッキングですが、割とテンポがよくサクサクと話が進んでいくので読みだしたら次々と読めてしまいますね。
竹田くん古荒医師の隣でうるさく口を挟む⇒古荒医師キレる⇒竹田くん執刀⇒医療事故発生!
ギャグかな?
(もちろん、被害者にとってはたまったものではありません)
内容を面白がるだけでは不謹慎なだけなので、自分がそれぞれの登場人物の立場だったら……と読みながら考えると割と得るものがあるのではと思います。
「自分が竹田くんの立場だったら……」という仮定は大多数の常人ならば「執刀しない」という結論に達すると思いますので、「自分が古荒医師の立場だったら竹田くんの執刀を止められるだろうか……作中の古荒医師のようになぁなぁで済ませてはしまわないだろうか……」とかどうでしょうか?
最近は話題の漫画やアニメが特定の場所を舞台にしているとなれば、そこが「聖地」となり多くの人がやってきて、自治体も積極的にタイアップしたりしますが、ここまで嬉しくない聖地化も珍しいですね。
舞台となる市民病院も「聖地」というよりは「死神の居城」感がします。
現在更新中の『脳外科医 竹田くん』は主に赤池市民病院の隠ぺい工作をテーマにしていますが、竹田くんの赤池市民病院を離れた後の後日談も漫画になっていますね。
新天地でも変わらずやらかしているようです(第114話、第115話)。
話が進めばまた『脳外科医 竹田くん』について記事にするかもしれません。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。
ではでは(≧∇≦)ノ
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