2024年7月19日(金)『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』が日本で上映されました。
1960年代の「米ソ宇宙開発競争」の最中にアメリカで計画されたプロジェクト「アポロ計画」に関わる作品ですね。
特に、月への人類初の有人飛行を成功させた「アポロ11号」にスポットライトが当たっています。
さて、「アポロ11号」について一部言われているのは「アポロ11号は実は月に行っておらず、月面の様子を写した映像は実はセットを用いたフェイク映像」というものです。
俗に「アポロ陰謀論」と言われているものですね。
この『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』はそんな陰謀論を逆手に取った作品となっています。
この記事を読めば『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の魅力が分かります。
この記事がおススメな方
・映画『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の魅力が気になる方。
注意
・人によってはネタバレと感じる記載があるかもしれませんので記事を閲覧の際はご注意ください。
概要
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
タイトル | フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン |
---|---|
公開日 | 2024年7月19日(金) |
上映時間 | 131分 |
監督・脚本 | グレッグ・バーランティ |
キャスト | スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、ウディ・ハレルソン 外 |
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』概要
「米ソ宇宙開発競争」の最中、人類初の有人月面着陸達成を目指していたNASA。
だが、宇宙開発への人々の関心は薄れる一方で、予算は膨らんでいく……。
そんな中、NASAに赴任してきたのは新任の女性広報担当だった。
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』登場人物
ケリー
NASAに赴任してきた新任広報担当の女性。
アポロ計画への人々の興味を引くために様々なタイアップ企画を立案する。
口が上手く、宣伝のためには嘘を交えることも厭わない。
コール
NASAでアポロ計画に携わるロケットディレクター。
ケリーとは異なり嘘がつけない実直な性格。
一方で「黒猫が不吉の象徴」と言った迷信を信じる一面も……。
モー
ケリーをNASAの広報担当にスカウトした政府関係者。
実は彼がケリーを広報にスカウトしたのにはもう一つ理由があって……。
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の魅力
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の魅力としては以下のようになります。
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の魅力
・価値観の異なる男女の恋愛模様
価値観の異なる男女の恋愛模様
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』は口が上手で宣伝能力に長ける広報担当の女性(ケリー)と実直で嘘が付けないロケットディレクター(コール)の凸凹コンビのラブコメディとなっています。
コミュニケーションに長ける文系的女性と技術の世界で生きてきた理系的男性どうしの恋愛でしょうか?
(まるで文系の強みがコミュニケーションしかないような言い草だな)
ただ、コールはケリーの宣伝方法に困惑していただけで、強く反発していたわけではありません。
(本当にケリーに反発していたらデートなんかしていないと思います)
ただ、ケリーがフェイクの月面着陸映像の撮影に関わっていると知った時には失望交じりに激怒していましたが……。
嘘とハッタリの世界で生きてきたケリーとリアルの実績を追い求めてきたコールですが、決して考え方が平行線のままというわけではありません。
物語中盤ではケリーはアポロ計画が失敗した時の保険として、月面着陸のフェイク映像の撮影に携わることになります。
嘘や虚飾の中生きてきた彼女にとっては、何てことない事でしたが、コールやNASAの技術者たちと接するうちにフェイク映像によって彼らの努力に泥を塗る事に対して良心の呵責に苛まれることに……。
フェイク映像を撮影した後にトンズラするという選択肢もありましたが、彼女はあえてそれをせずにコールに対して正直にフェイク映像を作っている事を打ち明けます。
(ケリー自身は脛に傷のある人物でケリーと言う名前自体も偽名です)
最終的には、ケリーとコール(とその同僚達)が力を合わせてアポロ11号の月面着陸の様子としてケリーが撮影したフェイク映像が全世界に流れるのを阻止しようとします。
人類初の月面着陸の場面として全世界の人々が目にしたのはケリーが撮影したフェイク映像かそれとも……?
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』徹底レビューまとめ
以上が、『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の紹介となります。
口が上手で宣伝能力に長ける広報担当の女性と実直で嘘が付けないロケットディレクターの凸凹コンビの活躍が目を引きます。
科学者や技術者にしてみれば嘘やハッタリでロケットは飛びませんし、ましてや有人月面着陸なんて不可能なのでひたすら試行錯誤に徹すれば良いと考えがちですが(自分も含め)難しい事が分からない一般大衆はやはり「分かりやすい」物語を欲しているわけです。
日本でもノーベル賞を受賞した科学者や好成績を収めたスポーツ選手の実績よりもどちらかと言うと人柄がフォーカスされる傾向にありますしね。
そこはアメリカも日本も変わらない……。
ケリーは物語を欲している大衆の心理をよく理解し、宣伝やタイアップ企画を次々と打つことで人々のアポロ計画への関心と計画に必要不可欠な予算を獲得することに成功しました。
逆に言えば、ケリーがそういった宣伝を担当してくれたことでNASAの科学者や技術者がそちらに力を割かずにミッションに専念できたとも言えます。
ただ、実績を誇張したりするのはともかく、実績自体を捏造するのはいただけない……。
日本でも「○○細胞はありまぁす!」という事で新発見を捏造していた騒動がありました(あの騒動も10年前なのがびっくり!)が、ケリー自身が技術者の立場だったら実績の捏造も簡単にしてしまいそうです。
逆に、捏造をしていたあの女性研究者はケリーのような広報向きだったように思いますね。
さて、個人的に何だかんだ言ってハッピーエンドで終わり満足した作品だったのですが、日本の世間的にはあまり受けが良くなかったようで私が良く足を運ぶ映画館では早々に上映回数が減らされてしまいました。
まるで作中序盤のNASAみたいだぁ……。
私はレイトショーでこの『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』を見たのですが、私以外には誰も他に客は入っていませんでしたね。
物語の中でもアメリカ政府のお偉いさんのモーが月面着陸のフェイク映像を1人で見ていましたが、まさにそんな気分でした。
爽快なアクション等はありませんでしたが、迫力のあるロケット発射シーンや目標に向かってひたむきに努力するNASAの人達など見るべきところは多かったように思います。
最近では、日本でも民間主導でロケットを打ち上げたりと宇宙開発への意欲は衰えていませんね。
読者の皆様の中で『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』を見たという方がいらっしゃればその感想をコメント欄に記載いただけると幸いです。
また、以前にも映画レビューを投稿していますのでそちらもよろしければどうぞ!
それでは、また次の記事でお会いしましょう。
ではでは(≧∇≦)ノ
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