パソコンなどで手軽にRPGが作成できるという触れ込みの「RPGツクール」。
（なお、完成するとは言っていない）
その中でもベストセラーと言われている『RPGツクール2000』のサンプルゲームを特集したいと思います。
第1回目は『花嫁の冠』、第2回目は『Abyss-Diver#0』を紹介しました。
第3回目は普通の「RPG」とは少々異なる、独特のシステムを採用した短編RPGを紹介したいと思います。
第3回目に紹介するサンプルゲームは『Ⅲ』です。
概要
Ⅲ
| タイトル | Ⅲ |
| ジャンル | RPG |
| 作者 | 八百谷真 |
| クリア時間 | 30分程度 |
| 備考 | プレイにはRPGツクール2000RTPのインストールが必要 |
「ツクールWeb」にて「RPGツクール2000」の体験版が配信されており、その中にこの『Ⅲ』もサンプルゲームとして収録されています。
あらすじ
思想犯として投獄されたカレス・アクセリー。
彼の自由になりたいという願望の果てに幽体離脱能力「ゴースト」を得る。
彼は偶然居合わせた自分と同じ能力をもつ3人の男女とともに脱獄を試みたが失敗に終わり、彼らは魔法空間と思わしき場所に送られてしまう。
術者を倒せば魔法空間は解ける……そして、偶然現れたカレスこそが術者ではないか？そう考えた彼らはカレスに襲い掛かる。
はたしてカレスは生き残り自由を手にすることができるのか！？
登場人物
カレス
本作の主人公。
思想犯として収監されており自由を欲している。
元々は画家で過去に風刺画を描いたことにより投獄されてしまった。
（長い間投獄されていたからか人相が悪い……気がする）
以下は、戦うことになる敵キャラクターです。
エリル
カレスと同様のゴースト能力を得た女性。
銃を使った攻撃をしてくるがあまり威力がない。
ある意味一番戦いやすい。
フレンゼ
ゴースト能力を得た女性（多分）
能力は平均的。
しかし、高圧電流で麻痺させて動きを封じてくるのでくるので一番厄介。
オッゾ
ゴースト能力を得た男性。
鉄球による攻撃をしてくる。
一撃の威力は大きいがあまり当たらないのでさほど怖くはない。
どんなゲーム？
何度見たか分からない鉄格子。
独房の外にもう一人の自分！？
これはどういうことなのか……！？
独房の外で警備員と戦闘！
今までのフラストレーションをぶちまけろ！
能力の弱点を突かれてしまい脱獄失敗……。
目覚めた異空間で見たものは……かつて、自分が手がけた作品！？
迫りくる敵からゴースト能力を駆使して生き残れ！
自由を手にいれるために！
『Ⅲ』の魅力
『Ⅲ』の魅力としては以下の点になります。
『Ⅲ』の魅力
・独特な戦闘システム
・想像の余地がある独特な世界観
独特な戦闘システム
やはり、目を引くのは何といっても独特な戦闘システムでしょう。
本編で戦う3人は主人公のカレスとほぼ同等の能力をもっており、そのまま突っ込んで戦うととてもじゃありませんがまず勝ち目はありません。
しかし、ここで活躍するのがこのゲームの肝となる「ゴースト」という自分の分身を作り出す能力です。
ゴースト自体は本体よりもHPが低く打たれ弱いですが、ゴーストがやられてもゲームオーバーにはなりませんし、本体が無事な限り何回でもゴーストを作り出すことができます。
敵の本体に与えたダメージは戦闘が終了してもそのまま蓄積するので、ゴーストを使って相手を消耗させていくのがこのゲームの基本的な立ち回りとなりますね。
ただ、敵もゴーストを使用してくるため敵を倒したけど実は本体はまだ別のところにいるということもよくあります。
たまに本体が突っ立っていることもありますが、その時は無防備な相手にダメージを与えることができたり……。
まぁ、ゴーストを使っている状態で無防備な本体を攻撃されたら余計なダメージを食らうのはこちらも同じなんですけどね。
ゴースト能力を使い無防備な本体をさらけ出しているフレンゼ。
相手の隙をついて威力の高い攻撃を叩き込め！
想像の余地がある独特な世界観
また、独特な世界観も魅力ですね。
このゲームの舞台はどこかの監獄（多分）で外の世界がどのようなものなのかは直接的には語られません。
カレスが思想犯で投獄されているあたり碌な世界ではなさそうなのは確かですが……。
本編で戦うフィールドがカレスを含む4人の願望がそれぞれ実体化されたものということで、彼以外の3人がどのような背景のある人物なのかを考察するのも一興ですね。
ゲーム内容が短いという不満点も挙がっていたりしますが、個人的にはきっちりと纏まっているような気がするのでこれで良いと思います。
『Ⅲ』まとめ
以上が、『Ⅲ』の紹介となります。
昔、親に買ってもらった『RPGツクール2000』でサンプルゲームとして収録されていたこのゲームを何度も遊んでいました。
子供の時にはただ面白い程度しか感じませんでしたが、今考えてみると『RPGツクール2000』で変則的なシステムを用いたゲームを作れますよというのをアピールしていたのだと感じますね。
本編はゴースト能力者3人とのバトルですが、前置きの脱獄編でゴーストの特徴や弱点を自然な形でプレイヤーに伝えているのもなるほどこれもテクニックのひとつか……と思いました。
物語の導入でありながらプレイヤーへのゲームシステムのチュートリアルも兼ねているというわけですね。
現在、『RPGツクール2000』は『ツクールWeb』にて体験版が配信されており、その中にこの『Ⅲ』もサンプルゲームとして収録されていますので一度遊んでみてはいかがでしょうか？
ゲーム自体は1時間もかからないので気軽にプレイすることができますしね。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。
ではでは（≧∇≦）ﾉ
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画像引用元：『Ⅲ』本編
サムネイル画像：
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・ぱくたそ
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